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政令68号(Decree 68/2020/ND-CP)に関するオフィシャルレター

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政令68(Decree 68/2020/ND-CP)に関するオフィシャルレター

税務総局は、2020年07月24日付で、移転価格に関する政令20号(Decree 20/2017/ND-CP)第8 条3項を修正・補足するための政令68号(Decree 68/2020/ND-CP)のガイダンスとなるオフィシャルレター2835号(Official Letter No. 2835/TCT-TTKT)を発行した。当該オフィシャルレターには、2019年度の確定申告に対する政令68号適用に関するガイドライン、2017年度及び2018年度の遡及的処理に関するガイドラインが含まれている。

  1. 2019年度の法人所得税確定申告

– 法人所得税の確定申告期限が2020年3月末で、かつ当該日付までに確定申告を行っている場合、政令68号に基づき修正を行い、確定申告書を再提出する必要がある。

– 2019年度の法人所得税の確定申告期限が到来していない場合、政令68号の規定を適用する。

  1. 2017年度及び2018年度の遡及的取り扱い

  a. 適用範囲

2017年度と2018年度の支払利息に関する遡及的処理は、政令68号第1条によって補足・修正された政令20号第8 条3項aのみに適用される。詳細は以下のとおりである。

– 支払利息の損金算入限度額を20%から30%に変更する。

– 受取利息及び貸付利息と支払利息を相殺することができる。

– ただし、政令68号第1条で補足された(b)(支払利息損金算入限度超過額の繰り越し)及び’(c)(適用除外者)は2017年度及び2018年度に対しては適用されない。

 

 b. 2017年度及び2018年度の法人所得税の過払いの取り扱い

政令68号に基づく再計算実施後の法人所得税が減少した場合、支払遅延に対する罰金(該当ある場合)も減額される。

– 税務調査を受けていない企業は、法人所得税の過払い分とそれに対応する遅延利息分(該当あれば)を2020年度の法人所得税と相殺することができる。また、2020年度の法人所得税額と相殺した後に、過払い法人所得税が残る場合、2020年度から最大5年間、法人所得税額と相殺することができる。当該期間を経過した場合、残額は相殺できない。

– すでに税務調査を受け、調査結果を受け取った企業は、税務機関に法人所得税の再確定を要求するものとする。当該税務機関は、企業からの要求に応じ、企業から提供された書類及び税務調査結果に基づき、法人所得税額及びそれに対する遅延ペナルティ(該当あれば)を確定する。再確定される法人所得税の過払い額は、2020年度の法人所得税と相殺される。

+ 必要に応じ、税務機関は税務調査担当部署と協力し、納税額を調査、確定する。

+ 同様に、まだ税務調査を受けていない企業で、2020年度の法人所得税額と相殺した後も過払法人所得税が残っている場合、2020年度から最大5年間法人所得税額と相殺することができる。当該期間を経過した場合、残額は相殺できない。

 c.実施場所及び実施方法

– 法人所得税額の再確定は、企業ではなく税務機関で行うものとする。また、2017年度及び2018年度の税務調査結果については、修正されない。

– 税法違反に関する罰金が課せられた場合、または不服申立手続の結果が確定している場合、当該罰金は修正されない。

 

弊社HSK Vietnam Audit Company Limitedでは、政令68号による法人所得税の再計算・再確定・申告の支援が可能です。