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2020年9月ニュースレター

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法人所得税(CIT)

2020年度における法人所得税(CIT)30%減税に係る適用指針

2019年9月25日、政府決議116号(Resolution No. 116/2020/QH)を補足するため、政令157号(Decree No. 114/2020/ND-CP)が政府によって発行された。当該政令によると、2020年度のCITは以下の取り扱いとなる。

– 2020年度の売上高が2,000億ドンを超えない場合、2020年度のCITを30%減免する。

– 法人所得税の減税額を決定するための売上高は、2020年度の総収益であって、製品の販売、

加工及び役務提供、CITに係る法律に則った補助金を含む。

– 2020年度の見込売上金額が2,000億ドンを超えない場合には、四半期納税額は30%減税後の金額で納付することができる。

– 2020年度末において、売上高が2,000億ドンを超えない場合には、法律に則り、30%減税後の法人所得税確定申告書を提出することができる。

– 2020年度における30%の減税は、法人所得税法第3条8項に規定された全ての売上高に適用することができる。

– 30%の減税は、2020年度のCITから、各法人が法人所得税法及びそれに係る規定に従い、適用できる優遇処置を控除した後のCITに対して適用される。

– 会計年度が暦年と異なる場合には、法人所得税法及びそれに係る規定に従い、30%の減税対象となる会計年度が決定される。

– 2019年10月1日以降に設立された企業、及び株主の異動、合併、分割、解散等により会計年度が2021年3月31日まで延長された企業は、最大15ヶ月間を1会計年度とすることができる。但し、30%減税の適用対象期間は、2020年度の売上高に対してのみである。

– CITの四半期納付及び2020年度の確定申告書作成に際して、通達151号(Circular No. 151/2014/TT-BTC)、当該通達を修正した規定(該当する場合)、及び政府決議116号(Resolution No. 116/2020/QH14)に基づく法人所得税減税に係る申告書に、CIT減税を適用する旨を明記しなければならない。

当該政令は、政府決議116号(Resolution No. 116/2020/QH14)と同時に有効となり、また、2020年度において有効となる。

 

新型コロナウィルス感染症の影響により、労働契約の一時停止対象として扱われている労働者を継続雇用する際に、労働者に対して支払った費用に関する税務上の取り扱い

2020年9月25日、新型コロナウィルス感染症の影響により、労働契約の一時停止対象として扱われている労働者を継続雇用する際に、労働者に対して支払った費用に関する税務上の取り扱いについて、税務総局がオフィシャルレター4073号(Official Letter No. 4073/TCT-CS)を発行した。当該オフィシャルレターの内容は以下のとおりである。ある企業は、従業員に業務を与えることはできないが、当該従業員を解雇する予定はなく、また、退職しないよう、VND 2,000,000/月の手当を支給している。当該費用の税務上の取り扱いを検討するにあたり、企業は当該費用が福利厚生費に該当するか、又は停止した労働契約の給与に該当するかを明確にする必要がある。

当該費用が福利厚生費に該当する場合、通達96号(Circular No. 96/2015/TT-BTC)第4条(1年間の従業員の福利厚生費の合計は、課税年度の実際の平均1か月給与を超えてはならない)に規定された条件を満たす場合、当該費用は損金算入費用として取り扱うことができる。

当該費用が停止した労働契約の給与に該当する場合、政令218号(Decree No. 218/2013/ND-CP)(2014年10月1日の政令No. 91/2014/ND-CP及び2015年2月12日の政令No. 12/2015/ND-CPを修正・補足したもの)第9条に規定された条件を満たす場合、当該費用は損金算入費用として取り扱うことができる。

 

個人所得税(PIT)

2020年9月9日付でドンナイ税務局により発行されたオフィシャルレター8449号(Official Letter No. 8449/CT-TTHT)によると、2019年10月よりベトナム居住者となった外国人に関し、当該外国人が2019年10月より得た給与、賃金及び収入に係るPITの基礎控除額は、下記の取り扱いとなる。

  • 第1課税年度(2019年10月から2020年9月):PITの基礎控除額は、財務省によって2013年8月15日付で発行された通達111号(Circular No. 111/2013/TT-BTC)第9条1項bに基づき決定される。
  • 第2課税年度(2020年1月から2020年12月):PITの基礎控除額は政府決議954号(Resolution No. 954/2020/UBTVQH14)に基づき決定される。

 

保税地域内にてCIF条件で商品販売を行う場合の付加価値税(VAT)の取扱いについて

2020年9月8日付でハノイ税務局がオフィシャルレター81763号(Official Letter No. 81763/CT-TTHT)を発行した。当該オフィシャルレターの内容は以下の通りである。ある企業は海外のサプライヤーから商品を購入し、輸入手続を行わずにベトナム国内の顧客(バイヤー)に当該商品を販売した。当該商品はベトナム国内の港・空港でCIF条件にてバイヤーに引き渡され、かつ、バイヤーが輸入手続を行い、関係する税金を負担した。この場合、当該販売取引はVAT 0%の対象とはならない。したがって、企業はバイヤーに商品を販売した際、VATインボイスを発行するとともに、VATを申告する必要がある。

バイヤーは、バイヤー宛てに発行された輸入商品に係るVATの納税証明書を保存し、かつ、VAT控除に関する条件を満たす場合、当該VATを控除することができる。

 

設立前の輸出加工企業(EPE)に対する工場賃貸料

2020年9月22日、バクニン税務局はEPEへの工場賃貸料のVATに関するオフィシャルレター3041号(Official Letter No. 3041/CT-TTHT)を発行した。当該オフィシャルレターの内容は以下の通りである。工場所有者は、EPE(以下、“子会社”)を設立する以前に、海外の会社(以下、“親会社”)に工場を賃貸した。子会社設立後、工場所有者と子会社との間で、親会社に工場を賃貸した日を起点とした工場賃貸契約を締結した。この場合、工場所有者は当該賃貸契約に基づき、親会社に工場を賃貸した日から子会社の設立日(企業登録証明書日付)までの期間に係る工場賃貸料についてインボイスを発行する。なお、親会社への工場賃貸サービスはベトナム国内において提供され、かつ、非課税地域で行われた取引ではないため、VAT 10%が適用される。工場所有者は、企業登録証明書日付以降の期間について、通達219号(Circular No. 219/2013/TT-BTC)第9条2項bに規定された条件を満たす場合、VAT 0%を適用することができる。