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2022年6月ニュースレター

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インボイス

輸送(物流)サービス提供企業の電子インボイス発行

2022年5月27日、ハイズン省税務局は輸送(物流)サービス提供企業の電子インボイス発行に関するオフィシャルレター45083号(Official Letter No. 45083/CTHDU-TTHT)を発行した。詳細は以下のとおりである。

政令123号(Decree No. 123/2020/ND-CP)に基づき、輸送(物流)サービス提供企業が電子インボイスを発行する場合、電子インボイスの発行時期は、政令123号の第9条4項に基づき、当事者がすべてのデータの照合を完了した時点であり、遅くともサービス提供月の翌月7日まで、または顧客との合意期間の終了日から7日以内とする。

 

法人所得税 (CIT)

外注加工に対する法人所得税優遇措置

2022年6月30日、バクザン省税務局は外注加工に対する法人所得税優遇措置に関するオフィシャルレター3902号(Official Letter No. 3902/CTBGI-TTHT)を発行した。詳細は以下のとおりである。

加工の過程で、企業が顧客から受け取った原材料を外注先に輸送し、加工(全工程でないものも含む)を外注した後、半製品を受け取り、引き続き加工して最終製品を顧客に引き渡す場合、当該活動は商業加工活動に該当し、外注加工費用は生産および営業活動の費用として認定される。従って、企業の加工活動から生じた所得は、全て法人所得税優遇措置を受けることができる。

 

個人所得税 (PIT)

非居住者に対する個人所得税政策

2022年7月8日、ハノイ税務局は非居住者に対する個人所得税に関するオフィシャルレター32313号(Official Letter No. 32313/CTHN-TTHT)を発行した。詳細は以下のとおりである。

日本に所在する企業(以下「日本企業」)がベトナムに所在する法人(以下「ベトナム企業」)に市場調査を目的として駐在員を派遣し、かつ、当該駐在員がその課税年度の非居住者である場合:

‐ ベトナム企業が外国人駐在員に対して給与、賃金、現物給付による給与を支払う場合、ベトナム企業は、給与支払いに際して20%の個人所得税を源泉徴収する責任を負う。

– ベトナム企業が、日本企業との間の合意に基づき、日本企業に代わって外国人駐在員に対して課税所得に該当しない立替経費の支払いを行う場合、当該支払いは、ベトナムでは個人所得税の課税対象とはならない。

 

紙ベースの個人所得税源泉徴収票

2022年7月12日、税務総局は電子インボイス及びその他の電子文書の適用に関するオフィシャルレター2455号(Official Letter No. 2455/TCT-DNNCN)を発行した。詳細は以下のとおりである。

政令123号(Decree No. 123/2020/ND-CP)第 33 条によると、個人所得税の源泉徴収を行う組織は、源泉徴収票の電子版の利用に際して、税務当局への登録・通知・電子データの転送の必要はない。源泉徴収を行う組織は、自社でシステムインフラを構築し、個人所得税源泉徴収票の電子版を発行することができる。ただし、源泉徴収票には政令132号 第 32 条1項に定める全ての項目を含めなければならない。なお、電子源泉徴収票がまだ使用できていない期間、組織 (税務局を含む)は、紙ベースの源泉徴収票を使用することができる。ただし、企業は税務当局から購入した源泉徴収票を使用できるが、2022年7月1日以降、税務当局は、印刷した源泉徴収票の販売を停止する。

 

労働・社会保険                                                

時間外労働時間の上限規制(年間300時間)の適用に関する留意事項

2022年6月16日、ベトナム労働総同盟は、決議第17号(Resolution No. 17/2022/UBTVQH15)のガイダンスにあたるオフィシャルレター4359号(Official Letter No. 4359/TLD-QHLD)を発行した。主な点は以下のとおりである。

– 年間最大300時間の時間外労働の上限は、決議第17号の第1条1項、及び2019年労働法第107条3項に規定されているもののみに適用される。

– 年間最大300時間の時間外労働の上限が適用される場合、2022年4月1日より、1ヶ月あたりの時間外労働時間上限を40時間から60時間まで引き上げることが可能となる。

– 決議第17号による時間外労働の制限を適用する際には、企業は労働法、及びその他のガイダンスに規定されている、その他の時間外労働の規定(1日の時間外労働時間数、時間外賃金、従業員の同意など)を遵守しなければならない。

– 年間200時間超300時間以下の時間外労働をさせる場合、企業は2019年労働法の第107条4項、及び政令145号(Decree No. 145/2020 /ND-CP )の第62条の規定により、所管の労働管理機関に通知しなければならない。

-決議第17号に基づく時間外労働時間上限引き上げの適用期間は、国会により延長されない限り、2022年12月31日までである。