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2022年2月ニュースレター

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税務管理

2022年の免税・減税、納税期限延長に関する政策について

2022年1月30日、政府は、社会経済の回復と発展プログラム、および金融・財政政策に関する決議43号(Resolution No. 43/2022/QH15)の適用に関する決議11号(Resolution No. 11/NQ-CP)を発行した。

政府は、コロナ禍の企業の経営回復を支援するため、2022年において以下の主要政策を実施する。

- 現在10%のVAT税率が適用されている商品・サービスのVAT税率を2%引き下げる(決議43号による)

- コロナ禍の感染防止対策に貢献することを目的とする寄付や支援費用は、法人所得税の計算にあたり、損金算入することができる(決議43号による)

- ジェット燃料の環境保護税を50%引き下げる(決議13/2021/UBTVQH15による)

-  2022年の土地と水面の賃借料を30%削減する

- 政令101号(Decree No. 101/2021/ND-CP)に基づき、輸出入関税に新税率を適用する

- 国内製造・組立の自動車の登録料を50%減額する(政令103/2021/ND-CPによる)

–  2022年の法人税、個人所得税、付加価値税、特別消費税(SCT)、土地使用料の納付期限を延長する

–  次の業種に属する企業に対する商業融資について、2年間(2022年~2023年)金利を年率2%引き下げる:航空、物流・倉庫、観光、教育、農業、水産業、工業加工、ソフトウェアなど

労働者に対して、政府は、次の支援対策を実施する:工業団地、輸出加工区内、主要経済地域で働く労働者に対して3ヶ月分の住宅賃貸支援(50万~100万ドン/月)を行う(2022年の最初の6ヶ月間に適用)、公共住宅・労働者住宅のリース・購入、雇用創出に係る融資などの支援策を実施する。

 

20224月から電子インボイス (e-invoice) の発行が義務付けられる省・市の一覧

2022年2月24日、財務省は57省・市における電子インボイスの導入に関する決定206号 (Decision No. 206/QD-BTC) を発行した。これに伴い、決定206号の付表に掲載されている57省・市は(所定の条件を満たさない一部を除く)、2022年4月から電子インボイスの導入が義務付けられる。57 省・市における電子インボイスの導入にあたっては、税務管理法、2020 年 10 月 19 日付の政令 123号(Decree No. 123/2020/ND-CP) 、および財務省による2021 年 9 月 17 日付の通達 78号 (Circular No. 78/2021/TT-BTC) に規定された電子インボイスに関する規制を遵守しなければならな い。

 

2021年の法人所得税 (CIT) 及び個人所得税 (PIT) の確定申告に関するバクニン税務局によるガイドライン

2022年3月4日、バクニン税務局は、2021年の課税期間の法人所得税と個人所得税の確定申告を案内するオフィシャルレター535号 (Official Letter No. 535/CTBNI-TTHT) を発行した。詳細は以下のとおりである。

– 海上、航空、鉄道、内陸水路、積替港等から輸出される貨物に対する法人所得税計算の収益は、税関申告が完了し、出港(輸出)船舶が税関検査場を通貨した後に認識されるものとする。

– 贈答品として提供された商品及びサービス:その価値は法人所得税を計算する際の収益には含まれないが、VATインボイスに関する規定に従い、VATインボイスを発行する必要がある。生産活動支援目的で顧客に贈与された商品及びサービスに係る費用は、法人所得税の計算にあたり、損金算入することができる。しかし、生産活動支援目的ではない目的で顧客に贈与された商品及びサービスに係る費用は、法人所得税の計算にあたり、損金算入することができない。

– コロナ禍の影響により、企業が2021年の法人所得税の課税期間中に一部の固定資産の使用を 9 ヶ月未満停止し、その後再び生産活動目的で使用する場合、その停止は、定期的な生産計画による停止として扱われる。

-リース資産の修繕費:リース期間中に賃借人が修繕を行うことが契約で定められている場合、その修繕費は最長3年間に渡り、事業活動費用として計上することができる。

– 生産、及び営業活動に参加しない外国人従業員に対する個人所得税コンサルティング費用は、労働者の手当とみなされず、法人所得税の計算にあたり、損金算入することができない。

– 外国人従業員の医療コンサルティングや検査に係る費用は、法人所得税算出年度の実際の平均給与の1ヶ月分を超えない場合には、法人所得税の計算にあたり、損金算入することができる。

さらに、当該オフィシャルレターは、以下のガイドラインを示している。

– 法人所得税の優遇措置;

– 法人所得税を計算する際の税額控除、繰越欠損金の扱い;

– 2021 年の課税期間に係る法人所得税率;

– 関連当事者間取引;

– 2021 年度の法人所得税の確定申告を行う対象者;

– 四半期毎に支払う法人所得税と、確定申告時に支払うべき法人所得税を比較した場合の規制;

– 法人所得税の確定申告書類;

– 法人所得税確定申告の期限、法人所得税確定申告書の提出先;

– 個人所得税の確定申告に関する注意事項;

– 法人所得税及び個人所得税の確定申告書の提出方法、他

 

付加価値税 (“VAT”)

202221日以降に作成された修正インボイスには、VAT税率8%は適用されない

2022年3月2日、ハノイ税務局は政令15号 (Decree No. 15/2022/ND-CP) に基づくVAT引き下げを案内するオフィシャルレター6778号 (Official Letter No. 6778/CTHN-TTHT) を発行した。詳細は以下のとおりである。

企業が顧客にサービスを提供し、2022 年 2 月 1 日以前に代金を回収し、代金の回収時に税率10%で VAT インボイスを発行した場合で、かつ2022 年 3 月 1 日に顧客がサービスの利用を停止し、企業が未使用のサービス代金を払い戻さなければならない場合、企業は代金回収時と同様のVAT 税率でインボイスを発行する必要がある。

2022 年 2 月 1 日から 2022 年 12 月 31 日 までの間に、2022 年 1 月 28 日付の政令 15号 (Decree No. 15/2022/ND-CP) の規定に基づくVAT 減税対象となるサービスを提供し、2020 年 10 月 19 日付の政府令 123号 (Decree No. 123/2020/ND-CP)第 9 条に基づき税率8%で VAT インボイスを発行した場合で、2022 年 12 月 31 日以降に当該インボイスを修正しなければならない場合は、税率8%を適用するものとする。

 

VAT税率2%引下げ対象となるサービスは、別途インボイスを発行する必要がある

2022年3月3日、ハノイ税務局は、政令15号 (Decree 15/2022/ND-CP) に基づくVAT規定に関するオフィシャルレター7059号 (Official Letter No. 7059/CTHN-TTHT) を発行した。詳細は以下のとおりである。

税務局は、政令15号に基づきVAT税率2%引き下げ対象となるサービスに対しては、別途インボイスを発行するよう要求している。別途インボイスを発行しない場合、インボイス全体に税率10%が適用されるものとする。

また、設置サービスについては、2022年2月1日以前にサ ービスが完了し、納品された場合、2022年2月1日以降にインボイスが発行されても、2%のVAT軽減処置は適用されない。